歯性上顎洞炎と根管治療

疲れると鼻の辺りや目の下の方にかけて痛みが出ることがありませんか。
耳鼻科や眼科での治療になることもありますが、歯科での治療が必要な場合があります。

歯性上顎洞炎という状態です。
https://ja.wikipedia.org/wiki/歯性上顎洞炎

簡単に言うと歯根が上顎洞と交通している場合、歯の腫れが鼻の方まで広がるということです。
maxillary sinuses
リンク先の項目では急性期の場合は抜歯と上顎洞洗浄をするとありますが、急性期でも歯を保存した状態で治療が可能な場合もあります。

治療前はこのような形で歯根と上顎洞が繋がる形で骨吸収があります。
上顎洞も普通はCTで黒く映るのが正常ですが、炎症を起こして灰色がかって映ります。

根管治療のやり直しをして術後3ヶ月ですが、骨の再生が確認できます。
術前の骨吸収が広範のため治癒には時間がかります。今後も経過観察が必要です。

歯性上顎洞のケースの治療で偶に経験するのですが、根尖病変の進展で上顎洞底が押し広げられるのか、それが治癒すると治療前よりも顎骨のボリュームが増えてるような感じになります。なんだかサイナスリフト(インプラントのための骨造成術)したあとみたいな感じです。意図的ではないですが、体の治癒力には驚かされます。


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